このたび郷さくら美術館では、郷さくら美術館特別展「村居正之の世界—歴史を刻む 悠久の青—」を開催いたします。日本画家・村居正之は、現代日本画壇を代表する作家の一人です。村居正之は、1947年京都府に生まれました。京都市立日吉ヶ丘高校を卒業した後、1968年に画塾である青塔社へ入塾、池田遙邨・池田道夫に師事します。1971年には第3回日展に初入選。青塔社展や日展を中心に作品を発表し、早くからその実力が認められました。現在では日展の理事や日本藝術院会員を務め、大阪芸術大学、金沢美術工芸大学では後進の指導に力を注いでいます。
本展は、村居正之が1992年から現在まで約30年にわたって制作してきた「ギリシャ・シリーズ」をご紹介いたします。村居正之は、天然の岩絵具の中でも特に群青色に魅了され、独自の深みのある青色を表現し、その色づかいは「青い墨絵」と評されています。ギリシャ文明の遺跡や建築の情感あふれる作品の数々。悠久の時を越えて描かれた青い世界をご堪能ください。